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TOP>おもな活動内容> 和食で薬膳する!(秋編)

Project 和 食再発見
 和食で薬膳する!

 日本人が先祖代々受け継いできた和食には、薬膳の理論が生きています。
 なにも特別な食材や漢方薬を使っ た 料理ばかりが薬膳ではありません。
 さんまに大根おろしを添えるのも、
 青菜のおひたしにしょうがをのせるのも、ちゃんと薬膳的な意味があるのです。
 薬膳の視点で、ふだんの和食を見直してみれば、
 いかにすばらしい知恵が秘められているかに驚かされます。
 旬の地のものを使った素朴な和 食こそ、日本が誇るすぐれたエコフードです。
このプロジェクトの目的

1.何気ない和食の知恵に気づく   
2.和食の良さを再発見する     
3.素朴な和食を食卓に取り戻す   



●これだけは知っておきたい!ワン ポイント薬膳

すべての食べ物は五味に分かれる
薬膳=東洋医学の基本概念である陰陽五行説では、すべての食物は、甘味、酸 味、苦味、辛味、鹹味(塩辛い味)の5つの味に分かれるとされます。私たちがふ だん食べている7割は甘味に属します。
五味は五臓をコントロールする
甘味は脾胃、酸味は肝胆、苦味は心小腸、辛味は肺大腸、鹹味は腎膀胱と、五味 はそれぞれ特定の臓器と密接な関係があり、臓器の働きを助けたりコントロールしています。
食物には体を冷やすものと温めるものがあ る
食物には、体を温める性質のものと冷やす性質のもの、また、温めも冷やしもし ない平性のものがあります。温める働きの強いものから順に、熱性→温性→平性→涼性→寒性となります。基本的に、春夏は寒涼性のもの、秋冬は温熱性のも の、また冷え体質の人は温熱性のもの、のぼせ体質の人は寒涼性のものをとるように心がけます。

●旬のシンプル和菜【秋の巻】
【冬の巻】春の巻】夏の巻】はこちら


「食べごと研究所」が
紹介するレシピでは、
あえて細かな分量は
記載しません。

 毎日料理するのに、いちいち小さじやカップではかるの は面倒なこと。
 自分の感覚で確かめながら、我が家の味を作り出していくのが一番です。
 懐石料理の老舗「辻留」の故・辻嘉一さんも、
「味は食材によってその人がその都度加減するもの」と、
 料理番組や料理本などでも、分量はあえて紹介しませんでした。
 季節や気温、体調によっても味の好みは変わります。
 数字にたよらず、自分の体で味を みながら適宜、調節していってください。

青菜のみぞれ和え
大根と梨のコンビで
秋風邪を防ぐ!

青菜のみぞれ和え
解説
秋 口におすすめの一品が、大根と梨をおろして青菜を和えたみぞれ和え。梨は夏の果物ではなく、秋口が旬。大根も今は春大根、夏大根も出回っていますが、秋か ら冬にかけてが一番身も締まっておいしくなりますよ。
秋は風邪をひきやすく、咳が長引いたり、ぜんそくが悪化したりしやすい季節ですが、これは、乾燥した空気でのどや呼吸器が弱りやすいため。大根や梨は、呼 吸器を潤して乾燥から身を守る働きがあるのです。両方を組み合わせれば、相乗作用でさらに効果アップ。梨のほのかな甘みは、青菜のクセや酢の酸味もまろや かにしてくれます。
材料(4人分)
青菜3〜4束、大根 5cm程度、梨1/2個、しらす大さじ1程度、だし汁大さじ1/2、醤油大さじ1/2、酢少々
作り方
1.青菜はさっと茹でて食べやすい大き さに切る。大根と梨はすりおろして水気を切っておく。
2.青菜としらすを大根&梨おろしで和える。
3.だし汁、醤油、酢を混ぜたものをかけ、全体をさっと混ぜていただく。
梨のごま酢和え
肺を潤し
秋の空気の乾燥から
呼吸器を守る旬の梨
梨のごま酢あえ
解説
8〜 10月が旬の秋の果物、梨。秋は、温かく乾燥した空気で呼吸器が炎症を起こしやすい季節ですが、梨は肺を潤し、熱を冷ます作用があるから、ぴったりです。咳や痰、風邪のときなどにもおすすめ。ただし、寒性で体を冷やす作用が強いので、同じく秋が旬の温性のみょうがを組み合わせて陰陽のバランスを取ります。
甘味の梨とごま、苦味のみょうが、酸味の酢で、三味のバランスのよい一品です。酸味で和えると、梨の甘味も引き立ちます。
材料(4人分)
梨1個、みょうが2 本、すりごま大さじ1〜2、砂糖、醤油、酢各適量
作り方
1.梨はいちょう切りに、みょうがは千 切りにする。
2.たっぷりのすりごま、砂糖、醤油、酢を混ぜ合わせて和え衣を作る。
3.梨とみょうがを和え衣であえる。
五目煮
空気が乾燥して
気管支が弱りやすい秋には
辛味の根菜類が最適
五目煮
解説
秋 が旬のれんこん、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃくの五目煮。五 味に分類すると、甘味のにんじん、こんにゃく、辛味の大根、れんこん、苦味のごぼうの三味の組み合わせに。さらに、調味料の甘味の砂糖、辛味の酒、みり ん、鹹味のしょうゆが加わって、これだけで四味がとれるバランスのいい一品。
空 気が乾燥して、のどや気管支、肺 が弱りやすい秋は、肺大腸に働き かけ、体内を潤す作用のある大根やれんこんのような辛味の食材が最適。繊維質の多い根菜類は、肺と表裏一体の関係にある大 腸の働きも活性化します。
材料(4人分)
大 根1/2本、にんじん1/2本、れんこん1本、ごぼう1/2本、こんにゃく半丁、だし汁(ひたひたぐらい)、しょうゆ、酒、砂糖、みりん各適量
作り方
1.大根はいちょう切り、にんじんは半 月切り、れんこんは5mm厚さの輪切り、ごぼうはささがきにする。こんにゃくはあく抜きして手でちぎる。
2.鍋にごま油を入れて熱し、すべての材料を加えて炒める。
3.全体にさっと火が通ったら、ひたひたのだし汁、砂糖、みりん、酒、しょうゆを加えて煮る。
ごぼうと牛肉の含め煮
体を冷やすごぼうと
温める牛肉は相性抜群
ごぼう牛肉煮
解説
繊維質が豊富な旬のごぼうは、漢方 薬 の生薬にもなるほど薬効の高い食材。消炎、解毒、利尿作用などで知られますが、苦味の食材は体を冷やす作用があるので、調理には工夫が必要です。その点、
体を温める作用の強い熱性の牛肉と一緒に、じっくり火を通す煮物は理想的。甘味に属する牛肉は、苦味で冷えやすい胃腸を 保護する役目も担っています。仕上げに七味唐辛子を振りかけると、温める作用がさらに強まり、牛肉のたんぱく質が腸内で腐敗するのも防いでくれます。
材料(4人分)
ごぼう1本、牛肉 200g、ごま油少々、酒、しょうゆ、砂糖、みりん各適量、七味唐辛子少々
作り方
1.ご ぼうはささがきにして水にさらしておく。
2.鍋にごま油を入れて牛肉を軽く炒め、酒、しょうゆ、砂糖、みりんを加えてさっと煮て取り出す。
3.同じ鍋にごぼうを入れ、ひたひたぐらいになるくらい水を加えて煮る。
4.ごぼうが柔らかくなったら牛肉を戻し、味をふくませる。仕上げに七味唐辛子をふっていただく。
切り 干し大根の煮物
涼性の大根も
干せば温性に変わる!
切り干し画像
解説
大根は生で食べると、体を冷やす涼 性ですが、切り干し大根のように干したものは温性に変わります。さらに、温性のにんじんを加えて加熱すれば、体を温める効果もいっそうアップ。秋から冬に かけて大根を食べるなら、干したものや加熱したものを食べるようにしましょう。
胃の働きを保護する甘味のにん じん、しいたけ、油揚げに、食物繊維が豊富で、消化を助ける辛味の大根を加えることで、胃腸の活 性化に多いに役立ちます。
材料(4人分)
切り干し大根20g、に ん じん1/2本、しいたけ2〜3枚、油揚げ1/2枚、だし汁、しょうゆ、酒、砂糖、みりん各適量
作り方
1. 切り干し大根は水で戻しておく。油揚げは熱湯をかけて油抜きしてから短冊に切る。しいたけ、にんじんも細切りにする。
2.鍋に油を熱し、1の材料を加えてさっと炒める。
3.すべての調味料を加えて煮る。

さつまいもと昆布の煮物
甘味と鹹味の組み合わせは
ベストマッチ
さつまいも煮
解説
秋が旬のさつまいもは、食物繊維、 が豊富な栄養の宝庫。甘辛く煮れば、ごは んのおかずにもぴったりです。甘味のさつまいもと鹹味の昆布との組み合わせは、まさにベストマッチ。甘味を取りすぎると腎の働きが阻害されますが、鹹味の 昆布を合わせることで、腎の滞りを未然に防いでいるのです。切り昆布からのだしが出て、さつまいもの味わいにもいっそう深みが出ます。

材料(4人分)
さつまいも2本、昆 布15cm程度(
もともと刻んである刻み昆布などを利用しても)
、酒、砂糖、しょうゆ、各適量
作り方
1.昆 布は水につけて戻し、細く刻む。
2.さつまいもは2cmの輪切りにして、水にさらす。
3.鍋に1と2を入れて、ひたひたの水を加え、落としぶたをして煮る。
4.煮立ったら酒、砂糖、しょうゆを加えて、さつまいもが柔らかくなるまで煮る。
かぶと小松菜のさっと煮
温性のかぶと寒性の小松菜で
温熱のバランスを取る
かぶ煮

解説
春の七草のひとつ「すずな」の名 で、古くから親しまれてきたかぶ。
生で食べていると、独特の苦味を感じませんか。大根の仲間ですが、五味では苦 味に属します。苦味の食材は、体を冷やす食材が多いのですが、かぶは例外の温性。秋から冬に旬を迎えるだけに、体を温めるようになっているのです。改めて 天の配剤に感謝したくなります。一方、小松菜は甘味の寒性。2つを合わせることで、温熱のバランスがちょうど取れるようになっているのです。かぶは消化を 助け、心・小腸などの循環器の働きを保護します。
材料(4人分)
かぶ4個、小松菜 1/2把、油揚げ1/2枚、だし汁、酒、しょうゆ、みりん各適量、砂糖、塩各少々
作り方
1.か ぶはくし形に、小松菜は5cm長さに切る。油揚げは熱湯をかけて油抜きし、短冊切りにする。
2.鍋にだし汁を入れ、かぶを加えて煮る。
3.かぶに火が通ったら、小松菜、油揚げを加え、残りの調味料を入れて味を調整する。
ぴり辛こんにゃく炒め
こんにゃく+唐辛子で
腸の活性化効果アップ
こんにゃく炒め
●解説
便のかさを増やして腸の働きを活性化するこんにゃく。 肺・大腸が弱りやすい秋にはおすすめの食材です。あまり知られていませんが、こんにゃく芋の旬も秋です。ただし体を冷やす寒性のため、食べ過ぎるとかえっ て胃腸を冷やし、働きを損なうことにもなりかねません。
そこで組み合わせたいのが温性の強い唐辛子。こんにゃくにわずかふりかけるだけで効果的です。唐辛子は大腸を保護する辛味の食材で、こんにゃくと合わせれ ば、最高の腸の活性化剤となるわけです。

材料(4人分)
こんにゃく1/2 個、鷹の爪1本、しょうゆ、みりん、だし汁、ごま各適量
作り方
1.こ んにゃくを食べやすい大きさに切る。真ん中に切れ目を入れて、一方の端を通して飾りをつける。
2.鍋にだし汁、鷹の爪、しょうゆ、みりんを入れて煮立ったら、こんにゃくを加えて煮ふくませる。
3.仕上げにごまをふる。


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